kemoxxxxxの日記

kemo cityからの脱出

血の伯爵夫人 エリザベート・バートリー

公開日:2015年7月16日 更新日:2019年9月10日

エリザベート・バートリーに興味を持ったのはX(XJapan)のROSE OF PAIN を聴いてからです。


ROSE OF PAIN

エリザベート・バートリー。彼女のこと調べた後、私の心の中に強烈な恐ろしい印象を植え付けました。彼女の出生から最期の死を遂げるまで、有名ですからね…でもこれは悪夢です。

アルバムBLUE BLOODの「ROSE OF PAIN」を今でもよく聴くのですが、その度にエリザベートの凄惨な事件を思い出します。

hideが亡くなってから、XJapanのファンをやめたのですが、Xの中では屈指の名曲だと思います。

このゴシック調、歌詞といい、聴いていると色々な意味で涙がジワーっと、流れてきます。

フルオーケストラで流れ、冒頭からJ.S.バッハの小フーガ ト長調 BWV578が随所に使われています。パイプオルガンとギターが重なり、やがて荘厳な曲の始まりです。

アコギバージョンでToshI、PATA、そしてhideがいます。

ROSE OF PAINを聴きながら、悲しみな思いに耽けると、やはりエリザベートの哀しみに満ちた残虐行為を想像させられます。

エリザベートは殺した娘達を城の周りに埋めさせました。そしてそこに薔薇の花を沢山植え付けました。

Yoshikiの歌詞にもあるように、沈黙した薔薇達はエリザベートの残虐行為を見続け、悲劇の数だけ薔薇がどんどん増えていきました。

彼女一人の為に約600〜700人の女性が悲惨な殺され方をしたのですよ、堪らないですね。

吸血人間って実在すると思っているんですがね、彼女がその吸血鬼になったのは、バートリ家の血筋だったと言われています。

バートリ家は名家中の名家で、財産や領地を守る為に近親婚で繋いでいたようです。近親婚は言わずとも危ないです。

血が濃すぎると遺伝子レベルでの異常が発生したり、早死しやすくなるとか、弱い子に育つのは事実でしょう。

現にバートリ家一族では遺伝的異常者が多く出ていました。


エリザベートの出生

エリザベートは1560年に生まれます。

彼女もまた遺伝的疾患を患い、常に重い頭痛に悩まされる日々だったようです。その為乳母や侍女達に暴力を振るって頭痛を止ませてたという。

いわゆる、この人は先天的な障害を持っていたということですね。サイコパシー・マキャヴェアニズム・ナルシズム「ダークトライアド」に加え、エリザベートはサディズムも持つ『最凶のダークテトラッド』だと思われます。

まさに最悪です。

これを見て「別に何も氣にならない…」と思った方…バイヤーです。

あと彼女は素晴らしい美貌の持ち主で、真っ白な素肌に真黒の瞳を持ち、宝石やドレスなどを身に付け、自らを鏡でうつすことで、心身ウットリして気持ちが穏やかになっていたようです。これは自己愛からくるものでしょう。

10代の頃に彼女の婚約者は決められており、旦那様も由緒ある家柄ナダスディ家でした。

二人の暮らす場所はあの惨劇の舞台、今もスロバキアに存在するチェイテ城です。

夫婦仲は良好でも、当初は中々子供を作れず悩んでいた2人でしたが、最終的に結局6人の子供を授かることになります。

しかしエリザベートは、子供には一切興味はなかったようです。

それよりか自身の美を追求することが、唯一の楽しみだったのは、やはり血のなせる技でしょう。しかも夫は戦争好き(トルコ戦争)で、城にはほとんどいることはありませんでした。

何も楽しみがない日々、宝石やドレスにもやがて飽きてきます。すると妖術使いなどを呼び、美貌に効く薬草を作らせたり、黒魔術などにも勤しむなど、とにかく自らの美貌を保つ日々を送ります。

エリザベートは先程言ったように、元来気性の荒く、彼女は侍女達を折檻して鬱憤を晴らしていたので、侍女達は怖がって用のない時以外は近づかなかったようです。そりゃ、怖いですな。

ますます、様々な行為に飽きてきた彼女。

エリザベートは淫乱でもあり、多くの男女共と関係を持っていたようです。いわゆる両刀使いですか。

それを知った夫のフェレンツ伯は怒るでもなく、逆に彼女を許していた。しかし義母はそれを許さず、チェイテ城に来て、自分の監視下にエリザベートを置くようになります。

尚更エリザベートの鬱憤は蓄積されていきました。

彼女が狂い始めた時期は、夫の死からだったようだと言われています。夫は51歳の若さで亡くなります。 夫が死んだので、その後憎かった義母を毒殺したとも言われてます。


血に氣づいたエリザベート

さぁ、チェイテ城にはエリザベートただ一人。誰もうるさく言われない環境です。何でもしたい放題の身になります。

そんな中、美を追求していたエリザベートも44歳、シワや弛みが気になり始め、薬草や魔術なども試しても効果が無く悩み始めていたある時、侍女がエリザベートの髪をといていた、その侍女は粗相をしてしまいます。

それに激昂したエリザベートは侍女を執拗に痛めつけます。鈍器で殴られた侍女は「ギャー!」という悲鳴と共に血を流し、その返り血がエリザベートの手にかかりました。

エリザベートはこんな汚い血!と拭います。すると血のかかった部分だけ、透き通る白さを目にすると、 「なんて美しいのかしら」と微笑む。

「私に必要なのは穢れも知らない若い女の血なのね」笑みを浮かべてそう言った。

若返りの方法は血とその女の叫び声。確信したエリザベートは、直ぐに下男ツルコを呼び出します。

エリザベートの犯罪に加担したのは、召使い3人。ツルコそして乳母のヨー・イローナ、助手のドルコ。城中の侍女達は血を絞り取られ虐殺されていきます。

女達の血が足りなくなると召使い下男達が、娘達を探しに城下の村へ行きます。貧しい百姓らは僅かな金品でも、我が娘達を城へ奉公として差し出しました。

娘達も「あの立派なお城でお仕事できるなんて!」と何も知らずに喜びながら城門を潜って行きましたが、入ったが最後。娘達は2度と戻ることは出来ませんでした。

しかしただ殺すだけじゃ飽き足らず、さらにエスカレートしたエリザベートは様々な殺人器具を作らせます。拷問と虐殺による狂気の叫びも彼女は欲してました。


殺人器具・鉄の処女

人型の鉄の人形には胸に宝石が埋め込まれており、その宝石のボタンを押すと、ガラガラと奇妙な音と共に動き始めます。

観音開きのようになっており人形の両手が開きます、その内部には無数の刃が付けられていて、人間を抱き抱えるように両手が閉じられ、そばにいる人間を抱き締めます。

中に入った者の血を一滴も残らず絞り取るのです。絶叫と共に餌食になったものは一瞬のうちに絶命します。

流れ出した血はバスタブに繋がっており、そこには裸のエリザベートが生暖かい血にて全身に浸かり、手ですくい飲み干したりして陶酔感に浸りながら…


殺人器具・鉄の鳥籠

天井に吊り下げられた、その名の通り人間一人が入るには狭い鳥籠。内部は無数の針や刃。下男達が鳥籠を火のついた棒で突っ突くと裸の娘らは悲鳴をあげて、鳥籠の中でのたうち回ります。

その下にエリザベートがいて、鳥籠からほとばしる鮮血が血のシャワーとなり、それを浴びるのです。妖艶な笑みを浮かべながら…

実際、鉄の処女よりも鉄の鳥籠の方がエリザベートのお好みだったようで…鉄の処女は錆びやすく使い勝手が悪かったらしいです。

血の一滴も残さず娘達から絞り取る毎日。血を浴びなければ禁断症状のようになり、肌はカサつき口は乾くといった症状にまで陥っていました。

血に飢えた悪魔の吸血鬼と化していたのです。

殺した娘らは城外の周囲に乱雑に埋められて、隠すように薔薇を植えました。薔薇はやがて無数の薔薇園となり咲き散らばりました。

亡くなった娘達は病死ということで片付けられていきます。

やがて村人たちも娘達が帰って来ない、会わせてもくれない、城を訪れる神父らも亡くなる娘が多過ぎる事からエリザベートを疑い、夜な夜な城の地下から叫び声が聞こえるとか、噂し始めるとエリザベートのことを血の伯爵夫人と囁き始めます。それはハンガリー全土に知れ渡ります。

そこは天下のエリザベート夫人、誰も手を出すことは出来ません。


エリザベート主催 血の宴から終焉へ

エリザベートは益々エスカレートして行きます。ある時血の饗宴を開催します。

呼び出された60人の娘達を宴と称し城内へ迎え入れます。華やかなパーティーが行われるとは、とそれはそれは娘達はウキウキ気分です。しかしそれは血の宴でした。

下男が蝋燭の火を消すと、部屋は真っ暗になりエリザベートは次々と娘達の首をハネていき絶叫と錯乱の叫びが…逃げ惑う間もなく、辺りは血が舞い散り、断末魔の宴が終わるとエリザベートは何も無かったかのように晩餐を始めました。

時は過ぎて生贄の娘達も調達に困難を極めて来ました。

エリザベートは農民の娘達では飽き足らず、貴族の娘達に手を出してしまいます。ある1人の娘が這う這うの体で城外へ脱出します。貴族にも手を出した事に彼女の行為が明るみに出ます。

そして1610年12月。

城内を捜索しにハンガリー当局がやって来ました。その頃には死体の処理にも困っていたようで城内は死体の腐敗臭に満ちていました。蛮行の場所へやって来ると役人は発狂しました。目を覆いたくなるような惨状だったのです。

手足頭が千切れた死体、口元が思いっきり割けられた死体、性器をもぎ取られた死体、無数の穴だらけの死体、それは何れも血を全て抜き取られドス黒く変化した異様で恐ろしく無残な死体ばかり…

そしてこの事件は秘密裏な裁判となります。

それはバートリ家の名誉からだったようです。いくら大量殺人事件の裁判とはいえ、名家の名を汚すことは出来ないと。

犯罪に加担した召使い3人は生きたまま火あぶりの刑で死刑となります。

エリザベートは親族の嘆願書もあり、裁判にも出廷しない上、死刑は免れました。その代わり城内の地下に閉じ込められるのです。真っ暗な部屋で唯一食事を受け渡しする小さな扉のみ。

彼女の絶望なる生活が始まった。

昼か夜かも分からず、語る人も居ず、僅かな食料と水。ただひたすら孤独で闇の中での日々。

3年間彼女は牢獄で生き続け、エリザベートの身体は生前を思わせない姿に、ガリガリに痩せ細り、乾き切った皮膚、その遺体は片手で持ち上げることが出来る位の屍だったようです。その3年間彼女は何を思い生きていたのでしょうか?

1614年8月21日 54歳没

現在ではあのチェイテ城は朽ち果て、夜になると奇妙な現象が起きるとか…

エリザベートは人を殺した、苦しめたという感覚は無く、ただ自分の美を求める為だけに殺めていたのですが、人間はただ血を絞り取る道具としか思って無かったのでしょう。

強烈なまでの自己愛と他人の苦しみが喜びになるという狂気なる人間でした。

エリザベートは凶悪な殺人鬼でしたが、彼女には人や物を愛するということは知らなかったのでしょう。最後まで愛を知らなかった彼女は可哀想だとも言えます。

惨殺された者達からすると、憎き悪女エリザベートですが、忘れることのできない歴史の一部であり、彼女が現れたのは必然的な運命だったのでしょうか?

最後までお読みいただきましてありがとうございます。